65歳で主な勤め先を退職したとき、英米詩の勉強を思い立ち、あしかけ5年ほど、阿部公彦先生について学んできましたが、どんどん面白くなって、深みにはまり ました。69歳で最後のお勤めをやめた後、ついに大学院受験を決意しました。それから半年の間は、昔の大学受験の時より根をつめて勉強したような気がします。 さいわい合格させていただき、2010年4月から、東大大学院・英文専門分野の学生となりました。
(正式には、東京大学大学院 人文社会系研究科 欧米系文化研究専攻 英語英米文学専門分野です)
3年計画の修士課程が結局は4年になってしまいましたが、20世紀米国の詩人Kenneth Rexrothの韻律について修士論文を書き、2013年12月 に提出しました。2014年3月、修士(文学)の学位をいただきました。むかしむかし理学修士(化学)を頂いたのが1964年でしたから、ちょうど半世紀目の 二つ目の修士号となりました。
2014年4月から博士課程に進学。英詩の朗読音声から、音譜に外見の似た(内容は大事なところで違いますが)「詩譜」を作るお手伝いをするソフトVoiceToScoreを自作・公開してい ます。昔の仲間たちや、教えた学生さんたちにはプログラミングの名 人達人がいっぱいいますが、私のプログラミングは終始、下手の横好きの典型ですので、なかなか大変です。これを使って、モダニスト詩人たち、特に20世紀米 国の詩人Williams Carlos Williamsの韻律を研究中です。
2020年3月31日をもって、上記大学院を満期退学(単位取得退学)いたしました。引き続き、阿部公彦先生のご指導をうけ、今後3年以内に博士論文を提出 し、もし審査にパスすれば課程博士を頂けるとのことですが、もういつ何が起きても文句の言えない年齢ですので、可及的速やかに論文を提出できるよう、鋭意 努力中です。
私の前半生については、アーカイブにあ りま す。
これからの後半生(とはいっても、としがとしですから、何年つづくかわかりませんが)を、できるだけ元気よく、学びながら、また書きながら、過していきたいと 願っています。